消費者庁が発表した2015年11月の物価モニター調査結果(速報)、価格の上昇幅が前月比1%以上の品目は、前月比1.5%増の冷凍コロッケと、同1.1%増の卵だった。物価モニター調査で対象となっているのは25品目で、食品では食パン、生中華麺、カップ麺、ソーセージ、豚肉(ロース)、豆腐、牛乳、ヨーグルト、卵、茶飲料、果実飲料、ポテトチップスなどがある。
消費者に聞いた「今後3カ月で価格が上昇すると思う品目」は、1位が14.8%の卵。主な理由は「過去数カ月において価格の上昇を実感していて、今後もその傾向が続くと思うから」だったという。2位は13.3%の食パンで、「原材料費等が上がっているから」などの回答があった。
物価モニター調査では対象外だが、実は魚も値上げ傾向にあるとショッピングアドバイザーの今野保氏は語る。「15年はエルニーニョ現象などの影響でさんまの水揚げが特に悪く、価格が上がっている」と指摘する。鮭なども価格が上がっており、魚全体に見られる傾向だという。
また今後、魚の値上げがほかの食品の価格に影響する可能性もある。「魚の代わりに肉を食べよう、と肉の消費が増えて価格が上がる。そうなると、付け合わせに葉もの野菜の消費も増えるでしょう」(今野氏)。
(大橋昭一=図版作成)