個人向けオートリース市場が拡大している。矢野経済研究所の発表によると2014年の個人向けオートリース販売台数は6万7238台で、15年は一気に10万台を突破して12万6000台まで増える見込みだ。(雑誌掲載当時)
オートリースとは、希望の車両を一定期間借りるサービス。基本的にはレンタカーより長期間の場合が多く、購入に比べて資金やローンが必要ない手軽さからニーズが高まっている。個人向けオートリース事業を手がけるオリックス自動車リース営業本部ダイレクト事業部部長・奥田敏博氏は市場の伸びについて「近年、大手石油元売り系列のサービスステーションやカー用品店など、自動車販売店以外での取り扱いが目立つようになりました」と説明する。
事業者が増えたことに加え、新車のオートリース人気も市場の伸びを支えている。奥田氏は「新車ディーラーによる残価設定ローンの推進で消費者のリースに対する抵抗はほとんどなくなったようです」と話す。残価設定ローンとは、リース期間終了時での下取り価格をあらかじめ計算し、車両価格から差し引いた金額をローンに設定する方法だ。
最近では、Webによるダイレクト販売も増え、特に月額税込みで1万5000~3万円程度の価格帯の車が人気だという。
(大橋昭一=図版作成)