大阪のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)に休みはない。休園したのは2001年の開業以来、大型台風がやってきた日などのわずか2日だけ。それ以外は年中無休で、つねに多くの人が来場している。

早朝から緊迫感が漂う会議室。大雪や鉄道ストの場合は、逆に開場時間を遅らせたりもするという。

早朝から緊迫感が漂う会議室。大雪や鉄道ストの場合は、逆に開場時間を遅らせたりもするという。

USJでは開場の1時間前になると、園内のゲストサービス、アトラクション、セキュリティといったさまざまなセクションから責任者が集まってくる。

「テン・ミーティング」と呼ばれる朝礼に参加するためで、これもまた開業以来、休みなく続いている。名称の由来は、10分間で済ます会議であること、出席者が各部門の責任者10人となっていること、そして各責任者が「部門名+テン」という名称で呼ばれていることだ。

内容は情報の共有と、それによる意思決定のふたつだけ。実にシンプルである。ミーティングが始まると、「おはようございます」の挨拶もそこそこに、各責任者が共有すべき情報を発表してゆく。天候、予想入場者数、新設されたアトラクションやショーについての説明……。そうして、情報が出そろった後、パーク・ワンと呼ばれるその時間帯の全体責任者が、ときに開場時間を早める決定を下すことがある。

オペレーション部マネジャーの高塚正博氏は開場時間を決めることの重要性について、次のように語る。

「繰り上げられるのは最大15分です。門外に長蛇の列ができているとか、最寄りの高速道路が渋滞し始めたという報告がいくつも上がってきたら、この席でオープン時間の変更を決めます。なぜなら、1万人が整然と入場するには1時間かかる。開場を5分でも繰り上げれば待ち時間が減るので、お客さまの満足度も高まり、同時に私たちの仕事の効率もよくなります」

USJのテン・ミーティングが早口でテキパキ進められるのは短時間で重要なことを決める朝礼だからだ。

(浮田輝雄=撮影)