そういった意味では、恋愛感情抜きにして「モテる男」は尊敬できます。「モテる男」とは、社会的地位とは関係なく、ブスもデブも隔たりなく口説ける人のこと。美人も必ず好感を抱きます。明らかに口説いている口ぶりなのに、最後の一線は自分から切り出さず、女性に気を持たせられる男性は、仕事も上手くやっていける人が多いですね。

いくつか実例を挙げましたが、男性と1番意識の差を感じるのは、髪の毛についてです。男性はハゲの基準が甘いので、知らないうちに周りに気をつかわせています。自己評価としては「ちょっと薄くなった」程度でも、周りから見ればそれは立派なハゲです。後ろにある髪を強引に前髪にするのは本当に意味がわかりませんし、ましてやカツラは、自分のコンプレックスを周囲にさらけ出すようなもの。ハゲのせいで人望がなくなることはありません。むしろ、カツラが周囲との隔たりの原因になる。女性の整形を非難する男性もいますが、自然の摂理に逆らうという点で、カツラと整形は同じ。おとぎ話で「王様は裸だ」と言った少年が街の人から喜ばれたように、誰かが「あいつはカツラだ」と叫ぶしか、職場の雰囲気をよくする手はありません。お互い気分よく働くためにも、仕事ができて、モテて、コンプレックスとも向き合える男になってくださいね。

峰 なゆか
1984年生まれ。アラサー女子の本音と生態を描いた四コマ漫画『アラサーちゃん』『アラサーちゃん無修正』が大ヒット。雑誌連載も多数。近著に『邪道モテ!』(犬山紙子共著)。
(構成=大高志帆)
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