出国者数は1億人を突破。いま中国は空前の「海外旅行ブーム」だ。10月1日の「国慶節」から始まった大型連休には、約40万人が訪日したという。だが、「爆買い」のパターンは変わりつつある。中国通の筆者が探る最新事情とは――。

「近くに店員がいないとクレームになる」

福岡で訪日中国人の団体客を集めるドラッグストア「ドラッグオン」を訪ねた。店構えは一般的な郊外型のドラッグストアと変わりはない。ただ、駐車場に観光バスが並んでいることから、普通の店ではないとうかがい知れる。

店内に入ると、にぎわいぶりに圧倒される。5台のレジはフル稼働。かごいっぱいの商品を購入していく客も珍しくない。レジだけではなく、売り場にも多くの店員が立っている。同店の売り場面積は約600平方メートル。通常では6人程度で運営するが、同店では約60人体制で対応している。