飛行機整備場内でのアフターパーティー!

さて、TEDxイベントに参加する醍醐味は、プレゼンを生で聞くことだけではない。

すべてのプレゼンが終了した後、プレゼンテーター、スタッフ、参加者が隔てなく自由に交流できるアフターパーティーがある。

パーティー会場への移動手段として用意されたのは、海外ドラマなどでよく見る黄色いスクールバス。順番を待って並ぶ大人だらけの列からも「これに一度乗ってみたかった!」と興奮気味の声があがる。少し手狭な子ども用の座席も、スクールバスだと思うと逆に楽しめる。

パーティーへの移動にぞろぞろと向かう間にも、見知らぬ人々と会話が自然と生まれる。国際的なイベントということもあり、参加者も多国籍。英語と日本語があちこちで飛び交う。“ボーダレス”をテーマにしたプレゼンに触発されたせいか、参加者の気分も高揚している様子だ。

見知らぬ者同士のオーディエンス。言語も仕事も異なるが、TEDxHanedaを見た後は、自然と会話が弾む。

私も近くのアートプロデュースをするアメリカ人と国際的な教育を研究する日本人、海外赴任経験のある日本人会社員と「どのプレゼンがおもしろかった」という話から始まり、「そういえばこの前こんなスクールバスを海外出張中に見た。その時は……」と思い出話や体験談へと話が弾み、それぞれの興味やプレゼンの感想の話を日本語、英語混ざりながらの会話を楽しんだ。

こういう時、企業名や肩書きはあまり関係ない。それよりは、なぜその仕事をするに至ったか、なぜこのスピーチに興味を持ったか、というその人なりの人間性や関心が話題の中心になる。初めて会って、仕事の利害関係もなく、業種も全く異なる複数の相手と会話を楽しむには、そんな自分の人となりを会話で伝えられるかが重要になってくるのだと改めて学べる時間だった。究極の異業種交流会でもあった。