数字に慣れ、言葉を数字に翻訳できるようになるとデータ分析自体が面白くなってくる。

「私は授業で御手洗冨士夫(キヤノン会長)さんの『数字なき物語も、物語なき数字も意味はない』」という言葉をよく引用するのですが、数字は目的とそれに向かう手段を結びつけるストーリーを生むのです。売り上げや販売の数字を目標に掲げて社員を鼓舞する経営者がいますが、それでは人は動かない。数字でストーリーラインを示し、人を納得させることが重要なのです」

数字は物語にリアリティを生む。数字力を身につけると発するメッセージに説得力が加わるのだ。

▼名経営者たちのメッセージ“具体的な数字で語れ”

スティーブ・ジョブズ●アップル
「今までに売れたiPhoneは400万台。400万を200日で割ると、1日平均2万台のiPhoneが売れたことになる」(『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』より)

孫正義●ソフトバンク
「ビジネスプランは1000通り作ってからこい」(『孫正義 名語録』より)

似鳥昭雄●ニトリ
「正確な日時や金額など、数字の入っていない会話は、ビジネスの会話ではありません。それは遊びです」(プレジデント誌09年3月30日号より)

【関連記事】
カリスマ社長の「言葉・声・表情・しぐさ」を科学する
稲盛和夫の会話速度:アイコンタクトゼロでなぜ感じがいいのか
S・ジョブズのリズム感:思わず拍手させられる「抑揚の黄金率」
「数字&情報」×分析の掛け算思考をマスターせよ -「頭の筋トレ術」【30代】
アイズファクトリーデータサイエンティストが推奨「数字“で”語れ」