コミュニケーションとしての数字の強み・特徴を知っている名経営者は、話すときも上手に数字を駆使している。具体性、翻訳、比較……名経営者のテクニックを学ぼう。

数字の醍醐味は比較にあり

グロービス経営大学院の東京校で論理思考系科目を担当する鈴木健一氏によれば、数字を使ったロジックに欠かせないのは、なによりも「比較」だという。

「人間は常に比較をして生きています。目に入るものも大きいか小さいか、美しいか美しくないか。何かを選択するときも、どちらを選べば自分にとって有利か不利か、損か得か。逆にいえば比較をしないと意味の抽出ができない。この比較を端的に行えるのが数字なのです」