ここ数十年で奇跡的な成長を遂げたセブン-イレブンは「金の食パン」「セブンカフェ」というヒット商品を生んだ。つねに顧客を引き付けるそのパワーはいったいどのような「習慣」から生まれてくるのだろうか。

「ネクタイの役割は『首に巻く布』である」は×
「ネクタイの役割は『新しさ』である」が○

【鈴木】モノ余りの時代であっても、顧客は常に新しいものを求めます。例えば、ネクタイはなぜ売れるのでしょうか。

セブン&アイ・ホールディングス代表取締役会長兼CEO 鈴木敏文氏

日本のサラリーマンなら、タンスの中に何十本とネクタイを持っているでしょう。「首に巻く装飾布」というネクタイの本来の役割は昔から変わっていません。それでも、新しい柄が出たり、幅が変わったりすると、また買います。つまり、ネクタイの本質的な役割は「新しさ」にあり、顧客はそれを買おうとするのです。