子ども独立後も労働で「貯め時」つくる

切羽詰って収支を改善させるわけですが、そこで生まれた「余裕」は教育費に消えることとなります。

ようやく子供が独立して、最後の「貯め時」がやってきても、貯蓄形成が老後に間に合わなければ、高齢期にも働かざるをえなくなるかもしれません。

家計管理の甘さが露呈するにも、時間がかかるのです。

こうならないために大事なのは、自分の家計の「貯め時」「使い時」をざっくりとでも把握しておくことです。難しくありませんね。子供が生まれてすぐに分かるものですから。

そして、「貯め時」にきちんと貯められていないとしたら、黄色信号。すぐに家計改善に取り掛かりましょう。

家計改善を始めるには、早いに越したことはありません。

年齢が上がるにつれて対応策には限りが出てきますし、効果も限定的になっていきます。考え方が硬直化すれば、柔軟に対応することも難しくなるでしょう。

▼貯められぬ理由は、使い方下手だから

そもそもなぜ貯められないのかは、お金の「使い方」に問題があります。「貯め方」ではありません。

よくいわれる貯蓄の王道的手段に「先取り貯蓄」があります。収入が入ってきたら、一定額を貯蓄として差し引き、残りでやりくりする方法です。

こうした貯める仕組みを家計に取り入れるのは、確かに貯蓄形成に一役買うでしょう。

しかしながら、先取り貯蓄をしっかり行いながらも、結局残りのお金でやりくりできず、貯蓄を取り崩しながら生活している方を何人もみてきました。残念ながら貯蓄の横滑りが起きているだけで、お金はまったく貯まっていません。

こういう方の場合、問題点は「使い方」に潜んでいます。逆にいうと、先取り貯蓄できちんと貯蓄形成できている方は、なんだかんだちゃんとした「使い方」になっている証拠です。

家計管理で大事なのは、「貯め方」よりも圧倒的に「使い方」の方です。貯めたお金ですら、将来使うためのものです。「使い方」が間違ったままであれば、一生懸命に貯めたお金ですらすぐに失いかねません。

「貯め時」「使い時」の時期を把握しつつ、現状いくらずつ貯められているかを確認することで、ざっくりと家計の健全性を測ることができます。

もし貯蓄ペースが鈍いとしたら、自身のお金の「使い方」にムダがないかもう一度見直してみましょう。

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