ニーズが高まる福祉・介護業界

この税務業務で重なるのが税理士だ。会計士と異なり税理士の勤務形態として一番多いのは、自分で開業して事務所を持つ開業税理士で、全体の8割を占めている。国家試験の中でも独立・開業に適した資格だ。

「税理士資格は“一国一城の主”という独立志向の人には人気の資格」と話すのは鎌田税理士事務所の鎌田進氏だ。とはいえ、公認会計士の待機組などからの税理士登録が増える傾向があるのも事実。その動きについて鎌田氏は「税法は加速度的に複雑化しています。税法に長けているとは言いがたい会計士が実務をこなすのは、なかなか難しいのではないでしょうか」と釘を刺す。

15年には相続税の改正が行われ、課税対象者も大幅に増え、高齢化社会で顧客も増えることは確実だ。

高齢化社会の本格化といえば、ニーズが確実に高まる分野は福祉・介護業界だ。今でも求人の勢いはあるが、その介護現場の中核的存在になるのが介護福祉士だ。各種福祉施設で介護の仕事をしたい場合の標準資格といえる。介護福祉士が「上級資格」として目指すのがケアマネジャーで、介護保険の利用者に合ったケアプランを立てるのが仕事だ。

「国際化の波に乗って伸びる資格は弁理士」と話すのは、弁護士で東京リーガルマインド専務の反町雄彦氏だ。

「特許庁に提出する明細書などの法律文書を作成しますが、一刻を争う国際出願の業務にも携わります。メーカーはグローバル展開しており、海外の特許も絡んできます。訴訟になれば海外の弁護士事務所との協力など、これから活躍の場は多くなるでしょう」

さらに知的財産権の資産評価の分野など、知財国家の実現に向けて弁理士が活躍できる場は広がる。