「同じ東大だからと紹介してもらった。私のほうが収入は高いのですが、話が合うことが一番。私も院卒なので、論理的に考える人が好きなんです。彼は私の仕事も応援してくれるし、仕事の話なんかもよく聞いてくれる。学歴よりも、それが彼を選んだ理由です」

婚約者の彼も、生まれてくる子供のことを考えると「論理的に考えられる女性がいい」と言っているという。

高学歴女性が、男性の学歴を気にする理由のトップは「教養や生活の水準が合いそう」(図2)。「話が合う」=「高い教養」を重視すると、高学歴ほど同等以上の学歴の男性を求めてしまうようだ。

一方、MARCHクラス以下の学歴の女性たちの学歴へのこだわりは、昨今のシビアな就職戦線における学歴格差を実感していることからきているようだ。

「やっぱり同じ大学の男子は、大企業には入れないんだと思った」

と言うのは青山学院出身のミキさん(24歳、商社一般職)。大学在学中は、学内カップルも多く、それで満足していた。しかし、いざ就職となると、「早慶以上の学歴」が一流企業でスタートを切る第一条件となることを実感する。だから結婚相手の学歴は「できれば早慶、妥協してもMARCH以上」と言う。

「日東駒専(日本、東洋、駒沢、専修クラスの大学)」以下の女子となるともっと学歴にシビアになるようだ。

「専修大学同士で結婚している人はいませんね。いたとしても彼が公務員で、待遇が安定しているカップルぐらい」

と語る専修大学出身のユミさん(31歳、弁護士秘書)は、在学中に「ミス専修」と呼ばれていたほどの美女。慶応卒の同じ年の銀行マンと結婚したばかりだ。

「一流企業に専修の人はいない。でもガツガツした東大出身の弁護士が周りにいても結婚したいとは思わなかった。夫は慶応卒ですが付属組で、のんびりした感じがいいんです。私も付属出身なので」