男の学歴は、高ければ高いほどよい、とは限らないようだ。しかし、MARCH以上の女性の約半数は、「妥協してもMARCH以上の学歴」を要求(図4)。勝負は大学在学中から始まる。

図5/図6
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図5/図6

「明治の男子とはつきあったことがない。大学時代も早稲田のインカレサークルに入っていました。だから早稲田以上が希望です」と語る明治大学出身のヒロミさん(IT企業営業、25歳)は、今、会社で採用担当をしている。

「今年はもう、早慶上智クラスか、帰国子女しかとっていません。私も入社年次が違えば危ないところだった」

少子化で大学全入時代といわれる今、「高学歴」と呼べるのは、早慶上智クラスの一流大学以上。そんな企業の空気を女性たちもいち早く察しているのだ。

ただし、「経済力を重視」しているのは、主に自分ではそれほど高収入を望めない学歴の女性たち。安定した経済力や少しでも高収入の男性を結婚で得ようとするのだろう。高学歴女性たちは自分も稼げるため「家事・育児力」、つまり「共働き家庭を共同運営する力」をよりシビアに見ている(図8)。

図8
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図8

京都大卒のケイコさん(マスコミ、32歳)は、27歳で京大卒の夫と結婚。夫は大学院在学中で彼女が二児と夫を養っているが、夫は子育てもうまく、幸せ度は抜群という。

京大男子は在学中は「イカ京(いかにも京大)」と呼ばれ、やぼったい非モテ系だ。が、卒業後は一流企業の名刺を持ち、「女には不自由しない」と豪語するようになるという。「イカ京」男子も「大企業勤めか官僚になればモデル並みの美人妻が手に入る」と知っているので、「いま見つけなければ京大・東大クラスの男との結婚はない」と焦る京大女子との攻防戦が繰り広げられるのだそうだ。

「卒業後、いつまでも京大レベル男子を求めると結婚できないので、同志社、立命館レベルで手を打ってる子も。そこそこ稼ぐ優しい旦那様で子供好きで、仕事も家庭も両立できて幸せそうですよ」

夢見がちな東大女子より京大女子はしたたかというべきか。国立・早慶以上の既婚女性の6割近くは同等以上の高学歴夫を手に入れている(図3)。在学中から賢く立ち回れる人は有利なのだろう。

前述の東大卒マヤさんは、「東大女子の夫が高学歴なのは、東大というだけで他の学歴の人にモテないから」と言う。

「東大女子が学歴で相手を選んでいるからではなく、学歴の低い相手が東大女子を選ばないからなんです!」と力説する。

が、東大をはじめ高学歴男子の数には限度があるし、やはり一部は低い学歴の女性に持っていかれる(図3)。今回インタビューしたMARCHクラスの女性は全員、彼が早慶クラス卒だった。

「男性にとって、学歴が良すぎず、悪すぎず、ちょうどよいくらいだからでは?」と自ら分析する女性もいた。

(ライヴ・アート=図版作成)