ユーザーの声も積極的に取り入れています。たとえば、調査の結果、カップル間のやりとりで男性がくまの「ブラウン」を、女性がうさぎの「コニー」を使っていることが多かったことから、ブラウンとコニーが恋人同士という設定のスタンプも出しています。そのほか、スタンプ購入者がどのくらいそのスタンプを使っているかにも着目し、新たなスタンプのデザインに生かしています。そうした積み重ねにより、13年に実施されたジャストシステムの「夫婦間でのLINE利用に関する調査」では、「LINE」を利用することで約4割の夫婦のコミュニケーション頻度が高くなり、約3割が夫婦仲に好影響という結果も出ています。

スピード感をもってまずは世に出す。そして、ユーザーの反応を見る。その反応を見ながら、新しい機能や改善につなげる。このようなサイクルは、スタンプだけでなくLINE全体としてのスタンスです。昨年5月からは、世界中の一般ユーザーやクリエーターがスタンプを制作して販売できる「クリエイターズマーケット」という新しい試みを始めました。それまでも海外各国の文化や国民性に合わせたスタンプはデザインしていました。今後は、現地のユーザーが制作に参加することによって、一層スタンプによるコミュニケーションの多様化が進むことを期待しています。

登録ユーザー数は世界で5億人を突破

スマートフォン向けの無料通話・メッセージアプリ。2013年度のLINE関連事業の売り上げは343億円。登録ユーザー数は5億6千万人(14年9月末日時点)。日本のほか、タイ、インドネシア、スペイン、メキシコなど、世界230以上の国と地域で利用されている。ゲーム、占い、ニュースなどの連携アプリも展開。12年度、グッドデザイン賞「金賞」受賞。

森 啓(LINEコンテンツ事業部長)
1975年、埼玉県生まれ。2005年ライブドア入社。ポータルサイト、CGMコンテンツなど様々な事業に携わる。同社のNHN JAPANへの経営統合後、LINEのアライアンスサービス企画を担当後、現職。有料スタンプやマンガ、占いなどのコンテンツ事業を束ねる。
(構成=矢倉比呂 撮影=佐藤新也)
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