東京医療保健大学 副学長
小西敏郎氏

私は、消化器外科医として40年間に約2500例の手術を執刀し、胃がんの手術も数多く手がけてきました。そんな私が胃がんとわかったのは6年ほど前、2007年1月のことです。

当時、私はNTT東日本関東病院副院長・外科部長を務めていて、毎年御用始めの1月4日に人間ドックを受けていました。その年の胃カメラ検査で、担当医と一緒に自分の胃の内部を観察していると、赤くなっている小さな部位がありました。前年にはまったくなかった病変で、その場で一部を採取して生検に回しました。