何をしても事態が好転しなければ会社を辞める選択も
これらのプロセスを経た後も、自分の意見が無視されたり否定されたりしている場合には、戦うべきかどうか見分ける必要があるだろう。
「疑問を持つことは組織において大いに役立つが、頑固でありすぎると逆の効果を招きかねない」と、サルは言う。
計画の不備な点について容赦なく言い争うタイプには、多くの人は敬意を抱かない。
大きな懸念があっても、上司や他の上役たちを信頼する必要があるときもある。上層部は、事業計画について一部の事情を明かせない場合があるのだからなおさらだ。
「そのような場合には、『これが正しい方針だと本当に思っておられるのなら、やらせていただきます』と言えばよい」と、ヒルは述べている。
めったにないことだが、その戦略を実行した場合、倫理的な問題を引き起こしたり、会社が倒産する可能性があるなど、会社が危うくなるというケースがある。そのような場合には、思い切って会社を辞めることを考えてもよいとサルは言う。
「たとえば、対立している幹部同士が縄張りを失うことを恐れて取引した結果として選ばれた戦略であったなど、明らかに問題があると思う場合には、自分と会社の利益のために、会社に残ることが本当によいのかどうかを考えるべきだ」と、ニールソンは言う。
会社を辞めると決めた場合には、自分の懸念をきちんと表明しよう。自分が組織のどのレベルにいようと、CEOに手紙を書き、自分の決意と気づいたリスクを説明しよう。
(翻訳=ディプロマット)