腹が減ったら野菜を食べるべし

カリフォルニア州はワインランドと呼ばれるほど米国の一大生産地であり、ナパ・ヴァレーもワイナリーとしていまやよく知られる存在だが、30年前はさほどでもなかった。ハールさんは撮影取材でロバート・モンダヴィ社を訪問したことがあり、それが縁で愛飲するようになったとか。社名はイタリア系米国人である創業者名に由来していて、なぜか海難のたびに私はイタリアの酒に救われている。

ハワイでは、アヒィ、オ・パカパカ、マヒマヒなどの淡白な味の魚をソテー、ムニエル、フライなどにしているが、すっきりとしてキレのいいフュメ・ブランや、マコンやムルソーにも比肩するシャルドネとともに味わいながらサンセットを眺めれば、楽園とはまさにこの島、と満悦満腹至福に浸ってしまう。

ところで、カロリー制限をしているとき、食用油は極力避けなくてはならない。ソテー、フライなど、半月かひと月に1食程度にとどめるべし。野菜はほとんどがカロリー1桁(100g)で、牛馬のごとくむさぼり食っても知れているのだが、オイル系のサラダドレッシングをかけたりすると、一気にカロリーがハネ上がるので気をつけなくてはいけない。

ホノルル市内にはベジタリアン専用のレストランがあって、日本ではあまりなじみのないレンズ豆とかガルバンゾーなど豆のサラダにありつけるのが嬉しい。

減量中、空腹が気になって寝つきの悪いときがある。原則として禁酒なので、私は本を読むことにしている。フォークナー『寓話』、トゥーキュディデース『戦史』など、たいてい何頁もめくることなく、寝入っている。

それでも眠れなければ、トカイ・アスズをショットグラスに50ccくらい飲む。すると、肩のあたりがずしん、と重く感じて、眠くなる。ちなみに、ハールさんもハンガリー系米国人で、ハールとはハンガリー語で「髪」をさすそうだ。残念ながらトカイの意味は聞きそびれてしまっている。