食べさせるために必死で働いた。派遣や飲食などのビジネスが軌道に乗り、ひとりで生きていくと決めたときパートナーが現れたのだ。
「2人だとビジネスはかけ算。海外にも一緒に立ち上げた会社があるんです」
最初は経営を別にしていたが、経営者が2人家庭にいると息苦しい。
「私は一応奥さんだから、一緒にしちゃいましょうとなってから楽になりました。男性って信用するまで時間がかかるんです。私が無駄遣いしないってわかったみたい」
思いもかけず子どもにも恵まれ、今は2人で30分刻みのスケジュールを組み、一緒に仕事と育児をしている。
家庭内のルールは「家では愚痴と悪口を言わない」ことだ。
「つらいときは『どこかで一泊してきて』って言ってます。その代わり私もつらくなったらそうさせてほしい。私は目の前で浮気されても構わない。夫には男として輝いていてほしいから。デート代5万円って渡しているけれど、まだ使ってないみたいです(笑)」
(澁谷高晴=撮影)