内覧会は別名「お披露目会」とも呼ばれ、売買契約したマンションの完成後、引き渡しの1~2カ月前に行われる。購入者が施工に問題がないかなどを確認するための機会だ。ここでは、建具の不具合や設備の不備を確かめ、キズや汚れなどがあればそれを施工業者に指摘し、補修してもらうことになる。

では、チェックポイントを説明しよう。当日は「間取図」などを持参し、まずは契約した図面どおりに出来上がっているかを見る。そこで大切なのは、実際にその部屋で生活しているイメージを持つこと。そうすることで、いろいろな問題点がわかってくる。往々にしてマンション建設では、設計図の読み違えや施工ミスが少なからずあるものだ。

たとえば、玄関ならドアを最後まで開けて、自然に閉まるかどうかを調べる。玄関ドアは防火戸の機能も兼ねているので、これが途中で止まっては意味がない。きちんと閉まらないのは、床と擦れたりしているからだ。場合によっては、蝶番を取り付けているビスの打ち忘れがある。何回も開け閉めしてみてほしい。

次はリビングへ続く廊下のダウンライトのチェックだ。図面より数が足りないとか、電球が入っていない、あるいは切れていて点灯しないといったことがないか。また、最近流行のLED電球を選んだとしたら、それが要望どおりについているかも確認しよう。このとき、ついでに天井高も正確か否か調べてしまう。

表を拡大
キッチンでもこれだけある内覧会でのチェック項目

キッチンもチェックポイントが多い場所だ。まず、流し台では水を流して給排水状態を確認。そして、流し台の下の点検口を開け、水漏れがないかチェックする。また、引き出しや扉の動作、ガスレンジの固定状況にも注意を払うことが必要だ。さらに、換気扇がしっかりと煙や臭いを排出しているかも確認しておく。

トイレでは、便座に座ってみよう。冗談のようだが、トイレットペーパーのホルダーがついていないことがあったりするものだ。業者の単純なつけ忘れだが、これに類したもので、浴室のシャワーヘッドがなかったりするから注意が必要である。