用意しておきたい七つ道具の中身
このほかにも、リビングルームや浴室やクローゼットとチェックすべき個所はかなり多岐にわたる。できれば、内覧会への参加前に「チェックシート」を用意し、一つひとつペンで印をつけながら見ていく。よく内覧会にかける時間は1時間程度といわれる。しかし、それは目安であり、必要であれば2時間ぐらいかけても、何ら問題はない。日程予約の際に売り主に要望しておけばいい。
それでも広さが70~80平方メートルほどあるマンションだと、隅々まで目を光らせるのは、けっこう大変な作業だ。そこで、夫婦、祖父母、子供たちと一家総出で役割分担することを勧めたい。この場合、天井付近など高い場所は男性が、水回りなどは女性がチェックするわけだ。そして子供たちがコンセントが固定されているかを調べる。
その際には、新築マンションチェックの“七つ道具”を用意しよう。メジャーや懐中電灯、高いところを見るための脚立、水平器(床や窓の水平を測る道具で、ホームセンターなどで販売されている)があれば十分。キズや汚れを記録しておくデジタルカメラを持参するのもいい。
基本的に指摘した部分の補修は無料。施工会社のスタッフが同席するのが普通なので、記録した修繕内容のコピーをもらい、終了後の確認会(再内覧会)で再度チェックすることになる。
内覧会は、以上のような手順で進めていくことになるが、内覧会に際して頭のなかにインプットしておいてほしい言葉が「灯台下暗し」だ。細かいことばかりに気が向いてしまい、後でクローゼットの棚がついていないことに気がついた、ということなどないようにしたい。
さくら事務所コンサルタント 三上隆太郎
新築住宅販売、公共工事の施工の経験を経て、さくら事務所に参画。売る側、造る側双方の仕組みや心理を熟知したアドバイスが好評。
新築住宅販売、公共工事の施工の経験を経て、さくら事務所に参画。売る側、造る側双方の仕組みや心理を熟知したアドバイスが好評。
(構成=岡村繁雄)