人呼んで「ファミ婚」。親も主役の披露宴が当たり前

Aさんいわく、「母親が出しゃばるといいうより、結婚式や披露宴を親子で楽しんでいるという印象です」。

たとえば、これまで結婚式で親が登場するシーンといえば、チャペルでバージンロードを新婦とその父。そして、両家を代表して披露宴の最後に列席者に謝辞を贈る新郎の父……と、いずれも両家の「父親のみ」。

それが2、3年ほど前から、挙式で新婦と父親が入場する前に母親が花嫁のベールを下ろす“ベールダウンのセレモニー”が行われるようになり、さらに、披露宴のケーキ入刀シーンでは新郎新婦のみならず、両家の両親とともに3組で一緒にケーキにナイフを入れるケースが増えた。

「新郎新婦とで時間に差をおいてお色直しをする場面では、新郎新婦がそれぞれの母親にエスコートされて退場するのが一般的な流れになっています」(Aさん)

式や披露宴で母親が表に出るシーンが格段に増えた現代の結婚式。マーケティングライターの牛窪 恵さんによると、これを「ファミ婚」と呼ぶそう。「親と仲がよい若者が増えるなか、結婚式も“夫婦”から“家族全員”で楽しむ場へと移行しつつある」とか。また、昨今のカップルの6割近くが「親・親族に喜んでもらうため」に披露宴を行なうと答えている(リクルート「ゼクシィ結婚トレンド調査2013首都圏」調べ)。