リーダーは橋下徹大阪市長が適任だ!

【塩田】野党の大結集によって新しい政治勢力をつくり出したとき、トップリーダーに誰を擁するかが最大の課題です。

【浅田】手前味噌になりますが、それぞれの国政政党で代表を務めた方ではなく、まだ手垢が付いていない橋下が最適だと思いますが。

【塩田】であれば、橋下さんはいま取り組んでいる大阪都構想などの改革のめどがつけば、次は国政に出なければなりませんが、その決意を固めていますか。

【浅田】本人は、もうこれでいい、政治の世界は堪能したから、弁護士稼業に戻りたいみたいなことを言っています。ですが、僕は国政に出て頑張ってほしいと思っています。大阪都構想のめどが立つのは、今秋から来年の統一地方選の頃ですね。来年4月実施と唱えてきましたが、ちょっと遅れそうです。遅くとも統一地方選とセットで住民投票ができるような流れに持っていきたい。

【塩田】そうすると、橋下さんが国政に転じるとすれば、次の総選挙か参院選ということになりますね。

【浅田】彼は本当によく働きますから、ちょっと休みたいと思っているのは事実です。ただ、そこで休んでしまって、いったん政界から姿を消すと、過去の人になってしまう。僕の個人的な希望にすぎませんが、大阪都構想で実績をつくって、その実績を持って日本の改革に取り組むというスタンスで国政に乗り込んでほしいですね。

【塩田】ですが、リーダーとしての橋下さんのパワーダウン、人気の落ち込みが目立っています。石原グループが合流した後、急速に「維新ブーム」が消えました。さらに従軍慰安婦などをめぐる発言も重なって、橋下さんの求心力と指導力に疑念を持つ人が多くなっています。現在の維新の低迷は、橋下さんの言動も大きな原因となっているのでは。

【浅田】それは確かに否定はできないですね。ですが、もともと狭い土地に米軍の基地が集中している沖縄は負担が大きすぎるから、重荷は広く国民で分かち合うべきではないかという問題意識に立って、米軍の兵士が起こす事件の問題を取り上げた発言なのに、あそこまで発展してしまった。

【塩田】将来、橋下さんが国政に転じて、日本のトップリーダーを目指すとすれば、アメリカとの関係が重要な課題になります。この前の発言問題で、アメリカとの関係がまずくなっていますが、日米同盟は続きます。アメリカ側の橋下観を変える努力が必要では。

【浅田】関係を悪化させてしまった面はありますが、折に触れて、来日したアメリカの要人と話し合う場を持っていますから、そういう地道な努力を続けていきたいと言っています。僕らの基本的な方針である「維新八策」も英訳して、アメリカの大使館や領事館の人に見てもらいましたが、向こうも基本的な価値観は共有できるという受け止め方です。アメリカ政府の側には、将来の有力なパートナーの一人という認識を持ってもらっているので、僕自身も、その点をもっと強調して、マイナスの部分が消えていくような努力を続けたいと思っています。

【塩田】橋下さんに注文するとすれば、どういうところですか。

【浅田】一緒にやってきて、いまのところ、あえて注文を付けなければというところはないですね。実によく本を読んでいるし、勉強している。人の話をよく聞いています。自分から絶対に言いませんが、見えないところで人一倍、努力しています。