プロ野球選手といえば、契約金や毎年の契約更改などで、「お金持ち」というイメージがつきまとう。しかも元モデルの奥さんといえば、どんなに華やかな生活だろうと誰もが思うだろう。
現れたキョウコさんは、3児の母とは思えない体形で長い脚に白いパンツがよく似合う。まさに元モデル妻という感じだが、話を聞けば聞くほど、非常に堅実で庶民的な奥様だった。
「買い物は値段が下がる夕方を狙って、スーパーに自転車で行くんです。新鮮な野菜は地元の商店街で買っています。『これ、おまけして』ってお願いしちゃうこともありますよ」
年俸は高いが、トレードされれば翌日から違う球団に行くことになり、すぐに引っ越しということもあるし、怪我などでシーズンを棒に振ってしまうこともある。
「怪我で年収が1000万円ぐらい下がったこともあります。翌年何があるかわからないのがこの仕事。年末になると税理士さんから節税のために500万円使いなさいなどと言われるんですが、子どものことを考えると、貯金しておきたい。そのせめぎ合いですね。世間が思うほど派手には使えません」
選手仲間には将来の生活設計を着々と進めている人もいるらしい。しかし現役のときは「せっかく好きな野球を仕事にしているんだから、野球だけに集中してほしい」とキョウコさん。
「交際費はかかりますね。年下の選手を焼き肉に連れていったりすると、すぐに10万円ぐらいはなくなる。後輩の年俸が上でも先輩がおごるのが流儀。カード明細を見て“あーあ”とは思うけれど口に出しては言いません。20万円ぐらいは常に夫のお財布に入れています。野球選手は現役を退いた後のほうが長いので、人脈を広げるため、付き合いは大事にしてほしい」