薬剤師がいないと買えないことも
そこでプレジデント誌では、症状に合わせて自分で薬を選べるよう、フローチャートを作成した。それぞれ症状とアレルギー、既往症、眠気に対する希望などを考慮し、最適と思われるものにゆき着くようになっている。各項目には少々専門的な成分用語が並ぶものの、覚えておけば処方薬にも通じるものがある。この機会にぜひ名前だけでも覚えておくことをおすすめする。
市販薬には第1類から3類までの種類があり、もっとも効き目の強い1類が買えるのは薬剤師のいるお店。客の手に届く場所に薬を陳列することができないため、買う場合は薬剤師に相談し、書面を用いた説明を受ける必要がある。薬剤師が不在のときは、たとえ薬局でも第1類の販売はできないことも覚えておきたい。
もうひとつ、登録販売者というのは薬剤師不在でも市販薬の販売ができる2009年にできた資格で、扱うことができる市販薬は第2類と3類。主にチェーン展開しているドラッグストアや市販薬を積極的に販売しようと考えているコンビニエンスストアで採用しているケースが多い。つまり、市販薬すべての中から自分の症状に合った最良のものを探したければ、薬剤師のいるお店で、薬剤師がいる時間に行かなければならないわけで、近隣のお店でその条件を満たすところをリサーチしておくことも忘れずに。
なお、市販薬の購入先としてネット通販(「ケンコーコム」など)という選択肢もある。こちらは第1類の販売方法(薬剤師による書面での説明)について議論があるものの、今のところここで紹介しているものはほぼ手に入れることができる。いい点はあらゆる市販薬を気軽に注文できること。メールで薬剤師に相談することも可能だ。ただ、ドラッグストアのほうが安い場合があること、少量だと配送料がかかることには注意が必要だ。
なお、この記事で示す薬の選択は、あくまで目安のひとつ。実際に薬を使用する場合は、添付文書をよく読み、副作用などについて理解したうえで服用するようにしよう。