「日頃の誠意」って?

「営業の方々の日頃の誠意は注文の参考にしています」

お客様の発言もDさんに無理な要求も引き受けざるを得ない……と感じさせる状況をつくっているのかもしれません。確かにお客様からすれば「使い勝手のいい」ことはありがたいでしょう。でも、その状況に陥ることで仕事を取れる(注文につながる)のでしょうか?やはり、限度というか営業としての役割として「線を引く」ことが必要です。無理な要求をされたときにすべてに応えるのではなく、巧みに断るテクニックも覚えておきましょう。

もちろん、「そんな無理強いされても困ります。勘弁してください」などとキツク回答すればお客様の気分を害します。正面から対峙せずに巧みにかわしたり、相手に「無理強いしすぎた」と気づかせたりしましょう。例えば、Dさんのような状況におちいったときに深夜に携帯電話が鳴ったとしましょう。相手がお客様とわかったら(着信から)、出てはいけません。ただ、翌日には「昨日は電話したのにでてくれなかったね」とお客様に言われた時に

「夜は早く寝ることにしているのです。すいません。メールは24時間つながりますからガンガン送ってください」

くらいにユーモアあふれる対応に営業として前向きな姿勢を織り交ぜてかわしていきましょう。あるいは無理な要求に対して笑顔と意欲を示しつつ「それは出来ません」とノーを伝えましょう。おそらくお客様は「そうか、ならばいい、無理を言ってすまない」とあきらめてくれる場合が大半。

ダメ元含めてお客様は様々な要求をしてくるもの。すべてに応えようとすることが営業の役割ではありません。自分がお客様に提供している商品・サービスを軸に可能な範囲の線引きをして対処してください。