“大人可愛い”の生みの親、前出の宝島社・大平さんは40代に向けた新雑誌「GLOW」(10月28日創刊予定)を準備している。キャッチコピーは「ツヤっと輝く、40代女子力!」。可愛いの文字はないが、その精神はしっかり受け継いでいる。

20代向け100万部誌「sweet」、30代向け売上トップ「InRed」と快進撃の宝島社が創刊した40代向け「GLOW」パイロット版。

20代向け100万部誌「sweet」、30代向け売上トップ「InRed」と快進撃の宝島社が創刊した40代向け「GLOW」パイロット版。

「今、メディアが伝える代表的な40代女性像といえば、バブリーでジュリアナ東京(91年オープン)のお立ち台好き、三高の男性と結婚して寿退社。で、子どもが成人した現在、自分にかける時間もたっぷりあって、じゃあ、週末はホームパーティーだとか、若づくりに必死なイメージです。

でも、実際に40代女性たちの話を聞くとそんな人ばかりじゃないわって話になり、40代のみんなが同じイメージを理想としているって思われているとしたら、私は違うと(笑)。『GLOW』では、新しい日本の40代女性像をつくっていきたいんです。前者の女性像を否定するわけではなく、この年齢になると趣味や生き方が違うけれど仲の良い女友達っているんです。『セックス・アンド・ザ・シティ』(アメリカの人気テレビドラマで映画化もされた)でも、タイプが異なる4人の主人公たちがすごく仲が良かったりしますよね。あれをやりたい。大人の女子会ノリというか、オンナ同士のわいわい感を出せたらいいなあって」

世の中、相変わらず景気の悪い話ばかりだけど、女性たちはこんなにもたくましい。私立探偵フィリップ・マーロウがこの現実を知ったら言うに違いない。

オンナはタフでなければ生きていけない。可愛くなければ生きている資格はない、と。

※すべて雑誌掲載当時

(Kuma*=撮影 Getty Images、PANA=写真)