アメリカ国旗は左端、他国旗はアルファベット順
国旗の配置には、国際儀礼に基づいた厳格な規則が存在する。
アメリカ国内において米国旗と他国の国旗を並列に配置する場合、米国旗は常に観客から見て左側、すなわち旗自体の「右側」に配置されなければならない。2本の国旗を交差させて掲揚する場合も同様であり、米国旗を旗の右(観客から見て左)に置き、その支柱を前に交差させる。これは、右側が儀礼上で「優位」とされる位置であり、自国旗に対する最上級の敬意を表するためである。
この二国間で用いられる原則は、多国間会合で複数の国旗を掲げる場合にも基本的に適用される。他国の国旗をアメリカ国旗より高い位置に置くことはなく、各国旗は同じ高さの別々のポールに掲げ、サイズも概ね統一する。そのうえで、アメリカ国旗を観客から見て左端に置き、他国旗を国名の英語表記のアルファベット順に並べる形式が一般的である。
ホスト国や国際機関によって旗のルールはさまざま
採用する序列によっては、アメリカ国旗が必ずしも左端に位置しないケースがある。その場合に用いられる特殊な手法が「リピート」である。これは、アメリカ国旗を連邦国旗法(Flag Code)の原則どおりにまず左端へ配したうえで、本来のアルファベット順の並びの中にも再び米国旗を組み込む配置を指す。結果として、米国旗が二度掲げられる形になる。
2012年のワシントンでのG8(主要8カ国)外相会議でも、このリピート方式が採用された。なお、当時はロシアを含むG8の枠組みであった。
G7(主要7カ国)には常設の事務局が存在しない。そのため、国旗の配置を含むすべての基準は、その年の主催国(議長国)が提示する公式の進進行計画に従うのが基本となる。並び順も、単純な国名のアルファベット順ではなく、主催国を基点とした独自の配列が用いられることがある。会合の性格や会場の物理的な事情によって、主催国順とアルファベット順が使い分けられている。
一般的な多国間会議では、一通りの各国旗が並んだ後に、国際機関の旗を続けるのが通例である。欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の旗も、通常は各国旗の後に配置される。
これに対して、NATO本部が主催する会合では、席次や国旗配置は、NATO国際事務局が定める独自のルールに従って運用される。主催国が一般規則をそのまま当てはめるのではなく、組織側が示す公式の配置と運用指示に合わせる。

