「#ねぎの日」プロジェクト
2026年6月1日より、「毎月1日=ねぎの日」とする全国規模の販促キャンペーンが始動(日本記念日協会へ申請)。スーパーでの特売や飲食店での限定メニュー、全国の農家が一斉発信するSNS投稿(#ねぎの日)を連動させるプロジェクトである。
「毎月『1日』にこだわった理由は、単なる語呂合わせではありません。『月初めの1日は、スーパーのバイヤーが今月の売上目標を達成するために一番気合いが入っている日』だからです」
月末に提案しても、すでに目標を達成したバイヤーは動かない。だが1日であれば、「今月の売上をロケットスタートさせたい」というバイヤー心理と合致する。バイヤーが社内で評価され、売上成績を上げられる販促パッケージを提供することで、全国のスーパーとの信頼関係を築き上げているのである。
国産自給率100%へのロードマップ
ねぎびとカンパニーの売上高38億円のうち、実に約7割(約27億円)をこの「zero」事業が占めている。全国の「困っている仲間」を救うために誕生した「葱出荷組合zero」は、いまや日本の農業構造を根本から塗り替えるプラットフォームへと進化を遂げつつあるのだ。
清水さんが掲げる「zero」の次なる目標は、現在250ヘクタールの作付面積を、5年後には600ヘクタールまで拡大することだ。大型冷蔵庫やロジスティクス拠点を全国約10カ所へ配置し、日量1万ケース(年間約300万〜360万ケース)の供給体制を完成させる。
「中国産を国産に置き換えるという野望はある。しかし、順番を間違えてはいけない。安売り競争で仕掛けるのではなく、まずは農家が利益を出し、次も継続して作付けできる『再生産価格』を確立して足場を固めることが最優先。農家が持続的に経営できる再生産価格を担保したうえで、日量1万ケースの物量と安定供給力を突きつければ、外食も国産を選ばざるを得なくなる。日本のネギ農家がワンチームになれば、国内自給率100%は絶対に達成できる」と清水さんは断言する。
一人の新規就農者が突きつけられた市場構造への違和感から始まり、今や全国150社の農家を巻き込むまで拡大した「葱出荷組合zero」。日本の食卓へ深く根をさす中国産長ネギを前に、彼らは「物量と安定供給」という王道のビジネスモデルで正面から戦いを挑む。
農業界の常識を覆す彼らの挑戦が、日本の食をどう守り抜いていくのか。これからも追っていきたい。
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