中国メーカーへの対抗軸は「ユーザーイン」

家電といえば、中国メーカーの日本進出はめざましいものがある。アイリスオーヤマとしても恐怖感はないのだろうか。

「中国メーカーが目指しているのはグローバルスタンダードで、日本独自の生活スタイルに合ったものはつくれていません。私たちの得意としているのは現地のニーズに合ったユーザーインの発想で、それは日本で生活しているからこそ出てくるものです」

潜在需要に気づくにはユーザーインの視点と発想が必要になる。グローバルスタンダードは、結局のところ「誰にも受け入れられるもの」であっても、細やかなところに手の届いたものではない。世界で広く売れる最大公約数的な商品では拾いきれない需要を、日本の暮らしのなかから見つけ出せることが、同社の強みだという。

サーキュレーターを手に撮影に応じる原さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
サーキュレーターを手に撮影に応じる原さん

同社は中国展開にも意欲的だ。ただし、日本で培ったユーザーインを、そのまま中国へ持ち込めるわけではない。中国の潜在需要をつかむには、現地の暮らしを現地で観察する必要がある。

そこでアイリスオーヤマは2026年1月に、中国の深圳に家電やIoT、ロボティクスなどを研究・開発する「中国R&Dセンター」を開設した。世界有数の家電市場である中国で市場開拓を進め、現地に合ったユーザーインを実現するためだ。

アイリスオーヤマの家電は、国際的なユーザーインを進めていこうとしている。中国でも現地の暮らしから潜在需要を掘り起こせるか。深圳の研究開発拠点は、その試金石になる。

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