人型ロボットの性能はソフトウェアで決まる。そして現在は、ハードウェアの方がプログラミングも進化が速い。だが、中国で同時進行しているAIブームによって、そのギャップは急速に埋まり得る。特に、自律的に思考する汎用人工知能(AGI)を世界に先駆けて実現できれば、その可能性は大きい。
スマート・アナリスティックス・グローバル(本社カリフォルニア)が8月に発表した市場レポートによると、人型ロボットの需要は増大している。
2026年上半期に世界で販売された人型ロボット約1万9100台は、中国企業の製品が全体の97%を占め、85%は中国の顧客が購入していた。
世界市場シェアはAGIBOT(上海)を筆頭に、宇樹科技(Unitree Robotics、杭州)、銀河通用機器人(Galbot、北京)、優必選科技(UBTECH、深圳)、Leju(深圳)が続く。全て中国企業だ。
今年の大会では、金メダル獲得のトップ10にAGIBOTの子会社5社が名を連ねた。
「中国は現在の人型ロボットブームの中心であり続けている」とスマート・アナリスティックス・グローバルは指摘する。
だがそれも控えめな表現かもしれない。この分野で中国は圧倒的なリードを誇る。
中国の警察や特殊部隊は、ボストン・ダイナミクスの「スポット」をモデルにしたロボット犬を投入している。昨年は国防研究チームが、蚊ほどの大きさのドローン試作品を偵察などの活動に利用するデモを行った。
一方、アメリカはAIと同様に、世界一精力的な開発者集団と競い合えるこの環境から自らを締め出した。7月以降、認可申請が必要な外国製の新モデルの輸入が禁止され、アメリカの消費者が中国製のロボット犬と遊ぶことも、企業が新しい物流ロボットを試すこともできなくなった。
アメリカでロボットを作ろうとする人が、より良い製品の開発に向けた刺激や着想を得るチャンスは失われた。中国は、イノベーションが競争から生まれることも、その競争の質は置かれた環境次第だということも知っている。
ロボットランナーの100メートル走をとらえた映像の中には、人型ロボットが頭から壁に激突して脚が外れる場面もあった。だがそれは、今日の話だ。
明日には中国が世界の先頭を切って、人型ロボットを工場や公共の場に配備するだろう。郵便物を仕分けするのも荷物を配達するのも、そして次に自分のスピード違反の切符を切る相手もロボットかもしれない。
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