個性はビジネスでは得か、損か? 強烈な個人は組織では潰されるのか? 多くのビジネスマンに支持されている書籍『おれが浮いてるわけがない。』(五十棲剛史著)の著者で船井総合研究所常務が個性とビジネス・組織について赤裸々に語る。周囲から“浮いてしまう”ほど強い個性ながら、他人の10倍稼いできたコンサルタントが考える、いまの時代のビジネスマンの在り方とは?

私は、コンサルティングをお受けする経営者についてマイルールをもっている。

それは、自分の信念からくるルールだ。

1.低い目標をかかげる経営者とは仕事をしない

私は、業績を数年で3~5倍にしようという気概を持っている経営者としか、お付き合いはしないようにしている。「業績を昨年の105%に上げたい」くらいの目標ならば、他のコンサルタントにあたってほしい。

私のコンサルティングでは集客から営業の仕組み化まで、かなりドラスティックな改革をしていくので、現状維持を望む経営者にとってはつらいものになるだろう。

独自のビジネスモデルを確立し、商品力を極力磨いて勝負をかける。

そういうマインドを持っている経営者だから、業績がアップする。

大変な時期があるとしても、結果的に大きく業績を上がればそれでいい、という経営者とだけお付き合いをするのだ。

2.奥さんに相談する経営者とは仕事をしない

これも、よくあることなのだが、小規模なオーナー企業だと経営者の奥さんが経理担当で、何をするにも奥さんに相談してからということがある。

これでは、その奥さん自身が敏腕経営者でない限り、そこで正しい判断はできない。奥さんが社長と同等、あるいはそれ以上の経営の腕をもっているなら、奥さん自身が社長をやるか、別の会社をつくっているだろう。

また、経営についての責任を負いたくないという姿勢や、代表にもかかわらず主導権を握られてしまう弱さが表れている。

これでは、主体的にいい会社をつくっていくことはできない。