人生に「消しゴム」はいらない
失敗を、全然責めない心。これはもしかすると、あの小学校から続いた「汚いノート」に培われたのかもしれない。
フランス人は、間違えたところを、まるで最初から間違えなかったかのように、跡形もなく真っ白に消そうとは思わない。彼らは、間違えたという痕跡と共に、生き続けている。
間違えたのは事実。そもそも、間違えたことは、ダメなことじゃない。だから、そこにいつも堂々と残っている。
フランスでも日本でも、日々失敗は起こり続けている。
私たちは子どもの頃、とてもよく消える消しゴムで毎日、間違えたところを真っ白に消してきた。だが、人生に伴うあらゆる失敗を、きれいに消すことができる消しゴムは、この世に存在しない。
私がフランスで見た学校のノートは汚かった。だけど今、失敗と共に堂々と生きているフランス人たちの人生を見ていると、明るくて楽しそうで、きれいだ。そんな様子を見ていて強く思う。
失敗を許さない風潮の強い日本にも、フランス人たちの失敗に対する考え方が少しでも広がったら、どれだけ救われる人がいるだろうか。どれだけ毎日が楽しくなるだろうか。
あなただけの失敗だらけの人生ノートと共に、堂々と楽しく明るく生きていこう。人生に消しゴムはいらない。強く濃くよく見えるボールペンで、失敗も、未来も、しっかり書き残し続けていこう。


