個性はビジネスでは得か、損か? 強烈な個人は組織では潰されるのか? 多くのビジネスマンに支持されている書籍『おれが浮いてるわけがない。』(五十棲剛史著)の著者で船井総合研究所常務が個性とビジネス・組織について赤裸々に語る。周囲から“浮いてしまう”ほど強い個性ながら、他人の10倍稼いできたコンサルタントが考える、いまの時代のビジネスマンの在り方とは?
「浮く」というのは、仲間はずれどころか、1つの才能なのではないだろうか。
周りを気にしない、というのは意識してできることではない。これは生まれ持った才能であり、浮いている人は浮くべくして生まれている。1つひとつの行動が、浮くようにできているのだ。
そもそも、浮いている人がなぜ浮いているのか。
それは、何か一点が突出しているからなのではないだろうか。ニュートンなら数学的な思考力など、何か1つ極端に飛び出た才能を持っていること。それが「浮いている」人の浮力のもとなのだと思う。
他の人には持ち得ない、ものすごく尖った部分があり、それに引っ張られるようにして浮いているのだ。
だから、浮いているという言葉からは、「上」がイメージされる。沈んでいる感じはしない。
もしくは、ある目的に一心不乱に突き進む力があり、そのために浮いているとも言えるだろう。
水泳では速く泳ぐほど浮力が増す。一心不乱に泳げば泳ぐほど、プカーっと浮いてくるのだ。