ネットで非難されることは強いストレスに

図を拡大
情報交換系スレッド ストレスになるやりとりの例(上が質問、下が回答)
入試の間の昼食の質問。たくさんの回答が集まったが、その中には質問主を非常識だと言わんばかりの、ちょっと傷つくような書き込みも……。

また、受験生の母は不安な気持ちを吐き出す場所があまりない。ママ友には話せないし、夫は忙しい。塾の先生は親身になってくれるが、受験直前期で忙しそうだ。そんなとき気軽に時間を気にすることなく相談できるのがネット掲示板。しかしそんな「感情吐き出しタイプ」の書き込みが思わぬトラブルに発展することもある。孤独な受験生の母がストレスを発散し、お互い認め励まし合う回答を見る限り、受験ママの救いの場所に見えるが……。

「いいコミュニケーションが続く場合はいいのですが、書き込みの言葉に過剰に反応して嫌みや批判が押し寄せる可能性はゼロではありません。表情も声もない文字面だけのやりとりは誤解されやすく、思わぬ攻撃をされることがあります。顔も声も知らない相手からの攻撃は、知っている相手から非難されるよりもストレスは大きい」

トラブル回避の基本は、“つらい”“苦しい”といったネガティブな表現は避け、「~だけど頑張っています」などとポジティブワードで締めくくるか、少しぼかすような表現にしたほうがいい。

「もしネット上のやりとりが怪しい雲行きになってきたら、そこから離れること。気になっても見ない。これが鉄則です」

ポジティブな気持ちになるときだけ活用する

図を拡大
情報交換系スレッド 有益なやりとりの例(上が質問、下が回答)
塾の面談の質問に中学受験経験済みの母親が回答している。事実だけの有益なやりとり。

愚痴や悩み相談など感情を吐き出すなら、子供を合格させるという利害が一致している塾の先生に相談するのが一番安全で確かだと奥田先生は言う。ほかには子供や自分のことを親身に考えてくれる実母、姉妹、ママ友ではない友達(子供を抜きにしたピュアな友達)、もしくは臨床心理士などの資格を持ったプロのカウンセラーに話をしたほうがいいそうだ。

「ネット掲示板を見てポジティブな気持ちになる使い方ならいいです。でも、掲示板のせいで余計なストレスを抱えてエネルギーを費やすのは、もったいない。受験直前ならなおさらです。そのエネルギーはお子さんのために使ったほうがいいですよ」

ちなみに、奥田先生の長男は受験当日の体調が絶好調だったせいか、チャレンジ校に大逆転合格。心(脳)と体はつながっているという精神医学の観点からも、本番で力を出す秘訣は日々の食事と睡眠にあると実感したという。


先生:奥田弘美
精神科医・作家。小学生の親子向けの著書に『自分の体をお世話しよう 子どもと育てるセルフケアの心』がある。

(教える人:奥田弘美(精神科医、作家))
【関連記事】
京大生の就職活動でも1勝29敗――受験エリートを襲う「就活の恐怖」
わが子が天才・秀才になるかは10歳までの仕込みで決まる
親の学歴別「わが子を入れたい大学・会社」【1】
子育ての悩みを、食事で解決しませんか?【5】算数の成績が下がってしまった
ファストフード、コンビニ、中食……何がよくて、何が悪いのか?