こうした相場では、ニュースを見てから飛びつくような投資では高値づかみになるだけ。また、半端な短期投資もNGだ。ここは業績を十分チェックしたうえで、新たなビジネスを開発し、展開する企業を探したい。
たとえば、私が注目している上場企業の1つがGMOペイメントゲートウェイ。これは、ネット取引の決済サービスを提供する会社だ。ネットの普及で景気と関係なく成長が見込まれるばかりか、把握している膨大な消費者データをどう活用できるかで大きな将来性を秘めている。
また、ビジネスホテル「ドーミーイン」を運営する共立メンテナンスも面白い。今、好調なのはシティホテルより堅実なビジネスホテル。ドーミーインは朝食付き1泊1万円弱とリーズナブルで外国人にも人気が高い。
このほか、未上場企業の中にも、おもしろい会社が多いので、今後のIPOにも要注目だ。
たとえば、八面六臂という会社は、いわば「お魚のアマゾン」。レストランや居酒屋がアイパッドで深夜1時までに発注すると、翌朝に買いつけた新鮮な魚を昼までに届けてくれる。まとめて仕入れることで価格が下がり、新たな魚需要を開拓することも可能となる。
この手のビジネスを従来の業種やジャンルで分類することはできない。逆にいえば、「○○業」と呼べない会社のほうが将来性が高い、ともいえる。鍵となるのは「○○×IT」だろう。
なお、投資の際には増収増益が続いているか否かの確認が不可欠だ。今伸びている会社なら将来にも期待できる。今ダメな会社は今後もダメ、と考えてまず間違いはないだろう。
(構成=有山典子)