社会のオブザーバーからプレイヤーへ
子どもが投資するメリットの2つ目は「社会との関わり方」が変わることです。子どもは、投資を経験することで、社会に対する姿勢が「オブザーバー(傍観者)」ではなく「プレイヤー(当事者)」に変わります。
自分の投資している会社の株価がどうなっているのか、日本の株価が上がっているのか下がっているのか、海外旅行先の国の経済状況が気になる……など。また、経済は政治の動きとも連動していますから、世界情勢の動きにもおのずと関心を持つようになるでしょう。
子どもでありながら、社会を自分ごととしてとらえられるようになり、早い時期から社会に参加している意識が芽生える。これは大きなことだと思います。
3つ目は「お金の正しい使い方」が身につくこと。本書では投資は、使わず貯めておけるお金(=余剰金)で行うことをすすめていますが、余剰金を増やす方法には「出費を減らす」「収入を増やす」の2通りがあります。
子どもが投資を始めると、この2つの視点を持てるようになり、お金の使い方が変わるでしょう。例えば、おこづかいやお年玉を全部使わずにとっておく、無駄づかいを減らして節約する。あるいは、アルバイトをして収入を増やしたいという気持ちも出てくるでしょう。
しかし、実は、わが家も子どもに対しては甘やかし気味。それでも子どもたちは、洋服はセコハン(セカンドハンド=中古品)で買ったり、出かけるときは飲み物を持参したりする習慣がついていて、それは親として、うれしいですね。また毎月のおこづかいは、家事をすることを前提に渡していますが、それ以上にお金をほしがったら、家の仕事をジョブ型で与えてアルバイト代を払っています。
「こどもNISA」で60年後は3億円以上
2027年1月から、「こどもNISA」がスタートする予定です。これまで18歳以上しか開設できなかったNISA口座を0~17歳の未成年者も持てるようになります。年間投資枠は60万円。非課税保有限度額は600万円です。
年間60万円を最短で満タンにするには月額5万円。子育て世代にとって、なかなか簡単な金額ではないと思います。しかし、「こどもNISA」の口座を開設したら、年数をかけても、ぜひ満額にしてほしいと思います。
例えば、10歳の時点で満額の600万円を入れておくと、年利7.2%の複利なら、倍々ゲームで60年後の70歳のときには、なんと3億8400万円になる! これはすごいですよ。利益は3億8400万円-600万円(元金)=3億7800万円。すごくないですか? しかもNISAなら利益に約20%かかる税金が非課税になるので、3億7800万円×20%=7560万円もオトクです。

