愛子さまに感じる“直系”の品格
週刊新潮(5月21日号)で、鈴木洋仁神戸学院大学准教授がいっているように、
「皇位継承という国の在り方にかかわる制度を議論する上で、“愛子さまは素晴らしいから天皇になるべき”という属人的な話にすり替わってしまっているのは問題です。例えば、愛子さまが毀誉褒貶あるような方と結婚を希望なさるとなれば、今の天皇待望論は出ていたでしょうか。国の制度や仕組みが、個人の人気に左右されて“この人だったらOK、あの人だったらNG”となってしまったら、法治国家としては成り立ちません」
週刊文春(5月28日号)は「『愛子天皇』をなぜ高市首相は拒絶するのか」という特集を組んだ。
4月に天皇一家が福島県・双葉町にある東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れたときのことから書き出している。
同館のそばでファストフード店「ペンギン」を復活させた山本敦子氏に、愛子さんは「懐かしいお客様もお越しになりますか?」と聞いたそうだ。
山本氏は当日を振り返りこう話している。
「愛子さまのご質問には大変感銘を受けました。震災前、学生だったお客様が今のお店を訪ねてくれることを、事前にお調べしてくださったのでしょうか。お薦めのメニューも聞いてくださり、途端に場が和やかになりました。両陛下の国民を想う気持ちがしっかり愛子さまに受け継がれているのだろうと、直に感じることができた時間でした」
文春は“天皇流”のご質問でおのずと周囲を魅了される――備わっているのは、まぎれもなく直系の品格だと書いている。
高市首相の不見識
だが、高市首相は3月16日の参院予算委員会で、「現行法規では愛子さま、女性天皇は誕生できません」と明言した。
安倍晋三元首相のブレーンであった麗澤大学の八木秀次教授はこう話す。
「少なくとも、私が認識している範囲では、皇室をテーマにした国会議員の会議などの場に高市さんがいたことはなかった。例えば安倍さんは人から有益な情報を聞き、どんどん取り入れていました。高市さんは人に会うより、資料に目を通したいタイプ。ただ、資料を読んでも分からない機微の問題もあります」
そんな皇室に無関心な高市首相がボロを出したのは2月27日だった。衆院予算委員会で、安定的な皇位継承と皇室典範改正について見解を問われ、こう答弁したのだ。
「有識者会議の報告書でも男系男子に限ることが適切とされている。(略)この報告を尊重する」
ところが、有識者会議の報告書は、あくまで、女性皇族が結婚後も皇室に残ることと、旧宮家の男系男子を養子に迎えるという2案の検討を求めたものに過ぎない。
「報告書には、旧宮家の養子復帰案の箇所に『養子となり皇族となる者も、皇統に属する男系の男子に該当する者に限ることが適切』とある。首相はこの部分を、皇位継承についての見解だと誤読したのです」(政治部デスク=週刊文春)
その後、木原稔官房長官が会見で釈明に追われた。

