周囲の低レベル学生と合わない

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子どもを入社させたい企業ランキング

就職させたい企業としては「トヨタ自動車」が首位。「日本一の企業」「リーディングカンパニーで社会貢献度も高いから」という意見が大半を占めており、企業としての圧倒的なブランド力を発揮している。また、「ソニー」「パナソニック」「グーグル」なども人気だ。ソニーは独創性や社風が評価されており、パナソニックは関西企業の雄として存在価値が認められる傾向にあるようだ。グーグルに関しては「夢がある」「グローバルに活躍してほしい」など、将来性を認めた表現が多い。トヨタ、ソニー、パナソニックなど大手製造業が上位に入ってくる様子を見ていると、そこから子どもを持つ親世代の人生観が醸し出されてくるようだ。

学歴別で特に差が出る企業が「任天堂」であった。A層やB層では比較的少数派であった任天堂はC層やD層の親から人気が高く、「楽しそうだから」「ゲームが好きだから」などと自分の趣味と絡めたものが目立った。さらに、低学歴層になればなるほど、子どもに入社してほしい企業について「特に考えていない」という声が多かった。

「三流私立大学は、就職の面倒見がいいという評判がない限り価値はないと思っている。通わせる価値のない大学に行かせる意味がわからない」

と、辛辣な意見を述べる40代の父親のAさん。就職難がますます深刻化する中で、旧態依然とした大学に注がれる世間の目線は厳しい。

親にとって避けてほしい大学の特徴は何だろうか。ズバリ、親にとって重要なポイントは「学費」だ。通ってほしくない大学を尋ねたところ、具体名というよりは「私立大学は金がかかるからやめてほしい」という親の本音が多数寄せられた。実に世知辛い世の中であるが、世相を反映した正直な親の気持ちが伝わってくる回答だ。また、傾向として特に偏差値の低い無名大学は露骨に拒否されていることもわかった。具体的な理由として「専門学校に行ったほうがマシ」「周囲の低レベル学生と合わない」「10年後までに大学がなくなっている可能性がある」と言いたい放題だ。親にとって私立無名大学には高い学費を払う価値がないということなのだろう。