なぜ、同じような年収でも「お金が増える家庭」と「増えない家庭」に分かれるのか。30代会社員の小和田美穂さん(仮名)は、年収600万円・貯金300万円から投資を始め、8年間で資産5700万円を築いた。現在は夫婦で9000万円超を保有し、「1億円」が視野に入る。だが、その生活は意外なほど地味だ。外食は月2回、服はユニクロが中心だ。ライターの黒島暁生さんが、“お金が増える家庭”のリアルな家計簿に迫る――。(第1回)
2018年から投資、夫婦の資産は9000万円に
資産を増やすのは難しい。まして親から引き継いだ莫大な財産などない一介のサラリーマンにとっては、富裕層になることなど夢のまた夢――そう感じるだろう。
会社員の小和田美穂さん(仮名・30代)は、およそ10年前から株式投資を始め、今年、夫婦で資産約9000万円を達成した。資産形成の極意を聞くと、「当たり前のことしかやっていないので、披露するほどのものでも……」と恐縮した。
2016年当時、年収600万円弱だった彼女は現在、富裕層への階段を上り始めている。いわゆるパワーカップルではあるものの、ブランドや高級レストランを好む散財ぶりはまったくない。その驚くべき合理主義者としての素顔に迫った。
取材当日、筆者のもとに現れた小和田美穂さんを見て思った。姿勢がよく、清涼感のある女性だ。当人は「どこにでもいる母親です」と笑う。
小和田さんは現在、2児の母。2017年に結婚し、当初から家庭の決め事として2人合わせて毎月8万円ずつ貯蓄することを定めた。小和田さん自身は、その1年前の2016年から株式投資を始めたという。だが「当時は遊び程度」で、本格的に投資に乗り出したのは2018年のことだ。

