優秀な努力家が「犯罪者」になるワケ
3つの要素は足し算ではなく、「掛け算」であることが重要です。組織的な大規模犯罪を犯すような人物は、何かしらの才能に秀でているといえるかもしれません。目標達成の熱意もあるのでしょう。でも、「人を騙してでも成し遂げたい」という悪い考え方(目的意識)のせいで犯罪に手を染めてしまうわけです。優秀な努力家でも、考え方がマイナスだと、どんなに能力(才能)や熱意があっても、結果は悪いものとなってしまいます。
「考え方」は「心」と置き換えてもよい、と稲盛氏はいいます。心こそが、人生を決めるのです。
人生や仕事の結果は、考え方と熱意と能力の三つの要素の掛け算で決まります。
(中略)
考え方とは生きる姿勢でありマイナス百点からプラス百点まであります。
考え方次第で人生や仕事の結果は百八十度変わってくるのです。
『京セラフィロソフィ』(サンマーク出版)より
京セラは最初から世界一を目指していた
新しいことを成し遂げるためには、自分の可能性を信じ、勇気を持って挑戦する姿勢が大切、と稲盛氏はいいます。なのに多くの人は「大きな目標を掲げろ」といわれても、「今の自分にできるはずがない」と考え、「これならできそう」という無難なゴール設定にしてしまう。これでは、すべてが小さくまとまって人生が終わります。
人間の能力は努力し続けることによって無限に拡がると、稲盛氏はいいます。「未来では、もっとすごいことができる」と自分の可能性を信じることができなければ、何も叶うことはありません。
「人間には無限の能力がある」といわれて「そうに違いない」と簡単に信じ込むような人は、お調子者でいい加減に見えるかもしれません。しかし、あえてそうあれと、稲盛氏は教えています。
京セラの始まりは、京都の中京区西ノ京原町という、いわば街外れのエリアで、宮木電機製作所という会社から借りた木造倉庫でした。そんなささやかなスタートながら、稲盛氏は、従業員に「京セラをまず原町一の会社にしよう。次に中京区で一番の会社にしよう。その次は京都一に、そして日本一の会社に。それが叶ったら世界一の会社にしよう」と、当時から臆することなく壮大な夢を語っていました。
