「価値観のぶつかり合い」が生じやすい街の構造

本書でも触れましたが、京都は長きにわたり「異文化が交錯してきた地」です。さらに一見すると伝統的で保守的に見えますが、実際には世界中から人や文化が流れ込み、常に「外からの価値観」と「住民の価値観」がせめぎ合っています。

私が、京都で旅館業や住宅宿泊事業(民泊)開業の支援をするときも、この「せめぎ合い」を何度も目にします。

古い町家を購入して宿泊施設にしたいという案件では、地元の住民からは「これ以上、見知らぬ人が出入りする施設を増やさないでほしい」と強く反対されることがあります。一方で、町家を購入した事業者は「空き家として朽ちていた家屋を改修して活用するので、地域にとっても良いことだ」と信じています。