私の尊敬する経営者のなかでも、つねに自分より優れた人とつき合う努力をしているひとりが、株式会社イマジンプラスの笹川祐子社長だ。
笹川社長は大学を卒業したあと、出身地である北海道でパソコンスクールの運営に携わり、いろいろと責任のある仕事を任されていたが、縁があって上京。萌芽期にあったインターネット関連の周辺サポートビジネスを立ち上げた。
それが人材派遣会社のイマジンプラスである。
現在の売上高は36億円超。東京本社のほか、主要6都市に支社がある。
そのような女性経営者と知り合いになれたのは、本の出版がきっかけだ。笹川社長が、私の最初の著書の感想を、ご自身のブログで紹介してくださったのだ。
それがご縁で、いまでは大先輩であるほかの女性経営者も交え、ときどきお食事をご一緒させていただいている。
笹川社長は、たいへんな努力家であるだけでなく、ポジティブで明るい。しかも、人脈がすばらしい。各界の大物からかわいがられるのだ。
実際、社長の周囲には、一流企業の経営者や著名なコンサルタントも多いのだが、その彼らからも「なぜ、そんなにすごい人たちと知り合いになれるのですか?」と聞かれることがあるそうだ。
私もかねてから同じことを感じていたので、お目にかかったときに直接、笹川社長にお聞きしたことがある。教わったのは、次のような話だった。
笹川社長は、年間かなりの数の講演会やセミナーに出席している。端で見ていて、これだけ仕事が忙しくて、よく時間があるなと思うほどである。そのとき、どんな講演やセミナーであっても、必ず前の列に座るようにするのだそうだ。
そして、「今日、ここに出席している誰より、ここで学びを得て帰ろう」という気迫で、一生懸命話を聞く。しかも、ここからがすごいのだが、講演やセミナーで話を聞いて、いいと思ったことは、必ず実践するのだという。