普遍性を体現する存在
以前、旅行でハワイに行った時にラーメンが食べたくなり、とある味噌ラーメンのお店に入った。その味噌ラーメンにはナルトが浮かんでいて、大きな違和感を覚えた記憶がある。「ハワイの人からすると、日本のラーメンには『ナルト』が浮かんでいるイメージなんだ」と感じた。
日本人からするとナルト=醤油の中華そば、というのは暗黙の理解だが、海外においてはそこまでは伝わっていなかったのだろう。
ナルトは決して主役になることはない。しかしその非主役性こそが存在理由であり、他の具材やスープの味わいを損なうことなく、「これは中華そばである」というアイデンティティを明快に示す。
ラーメンが多様化し、進化を遂げる時代にあって、ナルトは逆に普遍性を体現する存在ともいえるだろう。味よりも印象を残すためにあるナルトの役割は、まさにそこに尽きるのだ。


