「保険」をかける一言
「じゃ、君は難しいかな」
と、他の人物に回そうとすると、
「いえ、その期限なら全然大丈夫です」
と言う。
「それならいちいち面倒なことを言うなよ」
と言いたくなる。万一仕事が雑になったときのために、自分にハンディをつけておくわけである。
体調不良を持ち出すこともある。
「この前まで体調を崩してて、もう大丈夫なんですけど、まだ本調子じゃなくて……」
などと体調不良を口にするため、別の人物に担当させようとすると、
「でも、もうほんとに大丈夫です。担当させてください」
と言う。
「だったら言うなよ、面倒くさいなあ」
と言いたくなるが、まだ本調子でないことをほのめかすことで、万一期待外れの結果に終わった場合のための保険をかけているのだ。
ことごとくアイデアを潰す上司になる
いずれにしても、このタイプは失敗したときの傷つきを最小限にすべく、あの手この手で自分にハンディをつけるのである。
このタイプが上司であってもややこしい。責任の所在を異常に気にし、失敗を過度に怖れるため、ゴーサインがなかなか出ないので、やる気のある部下ほどイライラする。
自分の提案が会議でせっかく通りそうな雰囲気になったのに、
「でも、確実にうまくいくのか?」
などと言い出す。どんなことだって確実にうまくいくなんてあり得ない。何か不都合が生じたら自分が責任をもって対処するのでやらせてほしいと願い出ても、
「そうは言っても、何かあれば上司である私の責任が問われるからなあ」
などと保身的なことばかり口にする。
このタイプが上司だと、新たなアイデアはことごとく潰される。何も冒険をしなければ致命的な失敗をする怖れはないということで、無難な道を歩むことしか考えない。

