戦う城として見た犬山城

謎解きの前に、犬山城自体がどんな城なのか、攻略する側の視点で見ておきたい。ただし現在の犬山城は、後世の改修を経たもの。信長が攻めた頃の姿は、あくまで「想像」の域を出ないことを留意しておきたい。

南西側からゆるやかな登りの大手道を登ってゆくと、左手に幅数メートル(m)の堀が見えてくる。隣接する切岸と、それに沿うように弧を描いて伸びるこの堀は、戦国時代の名残では? と思わせる地形。犬山城は、北と東に比べて、南と西側の傾斜がゆるやか。弱点をカバーするための遺構といえるのではないか。

大手道はその先、石垣により何度か屈曲しながら登ってゆく。

南西側を守る堀。右側が城内
撮影=今泉慎一(風来堂)
南西側を守る堀。右側が城内
折れを伴う黒門
撮影=今泉慎一(風来堂)
折れを伴う黒門
本丸の南側にそびえる鉄砲櫓
撮影=今泉慎一(風来堂)
本丸の南側にそびえる鉄砲櫓

立派な石垣は江戸時代に築かれたものと思われるものの、基本的な導線は変わっていないのではないか。城の中央部を進む大手道を、両サイドの曲輪から挟撃。大手道の終点まで到達しても、今度は正面の本丸も加えて三方から叩く。落とすには相当の犠牲を強いられることだろう。

【図表2】戦国の城・5技能採点表「犬山城」