「なんちゃってスポーツカー」ではない

さらに新型プレリュードがすごいのは、市販FF車最速のシビックタイプR譲りのハイグリップ性能を発揮するデュアルアクシス・ストラット・サスペンションや電子制御ダンパー、本格的なブレンボ製4ポットブレーキに大口径の19インチタイヤ&アルミホイールを備えていることです。

確かに加速は際立って速くはないのですが、ステアリングの手応えや締まった乗り心地はリアルスポーツ。

また可変サスペンションにより「スポーツ」「GT」「コンフォート」の3つの走行モードも選べて気分次第でちょっと硬めにスポーティにも、しなやかに優しくも走れるのです。

車名は変わらずプレリュードですが、かつてのミーハーな「なんちゃってスポーツカー」ではなく、より高い実用性とスポーツ性能も備えています。

ボディカラーはムーンリットホワイトパールが圧倒的な人気という。
筆者撮影
ボディカラーはムーンリットホワイト・パールが圧倒的な人気という。

言わばちゃんと高学歴で、ことによったらニュースキャスターまでこなせるイケメン俳優であり、朝ドラ女優のような感じかもしれません。

ですから小沢的には売り方次第では、大爆発とは言いませんが、もうちょっと成功する可能性があると思っています。

クルマは良いけど、セールス規模は…

一番残念なのは、実は消極的な現セールス体制です。確かにこのミニバン&SUV全盛の21世紀。いまさら5ドアハッチバックですら売れないのに、さらにドアを減らした3ドアのペッチャンコなハッチバックが大量に売れるとは思いません。ただ、かつてのプレリュードを知るバブル世代はまだまだ元気で、新車を買う財力も持っているのです。

なのに6代目の国内販売目標はなんと月間わずか300台で車両価格も希望小売価格は617万9800円~。

確かに少量で印象を残し、原資をなんとか取るためにはこの価格感と規模感になるのもひとつの判断かもしれません。

しかし今のホンダディーラー国内約2000店舗の時代に、月300台×12カ月で年間3600台。つまり1店舗あたり、1年で売れて1台か2台という計算になります。

そりゃ「納期半年」という待ちにも納得です。これだと、注文しても忘れた頃に実車が来るようなもの。

クルマが面白いがゆえに残念過ぎます。恐らく新型プレリュードは、日本に「ホンダならではのエコスポーツカー像」のイメージを残したいがためのクルマ。そう考えるとクルマは良いけど、セールス規模にはガッカリ。

そろそろ街中で「あ、あれが新型プレリュードか、結構かっこいいじゃん。今後買おうかな?」の一般大衆の声を頻繁に聞けるようになってほしいものです。

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