若者が目指すべき「レッド企業」とは何か

マイナビの「中途採用・転職活動の定点調査」では、転職志向のある会社員に「現在の会社や職場が『ゆるブラック』だと思うかを聞いている。

それによると20代では「そう思う」が29.7%、「どちらかというとそう思う」が37.9%。つまり、計67.6%が自社をパープル企業だと感じている。

この人たちが転職するとしたら、「若くてもストレッチの高い仕事を与えられるなど成長機会が多く、なおかつスキル修得など自ら成長実感を持てる企業」ということになるだろう。

ビジネスチームが記念撮影
写真=iStock.com/filadendron
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そうした企業を、筆者は“レッド企業”と命名したい。ではレッド企業とは具体的にどんな企業なのか。もちろん、赤字を垂れ流す企業などではない。極めて挑戦意欲が高い、情熱・パッションがないと生き抜けない、タフだけど働き甲斐のある企業だ。

その前に、それとは対照的に、成長実感の持てないパープル企業の特徴とは何か簡単に整理したい。以下のような点が挙げられる。

① 年功的な賃金制度かつ昇進・昇格に年次制限がある

② 言われた仕事をやるだけの「指示命令型」の風土がある

③ 会社主導で転勤などの異動・配置を行っている

④ 兼業・副業を認めない

⑤ OJT(職場内教育)の指導役を入社2~3年目の社員が担当している

⑥ 人材投資(1人あたりの教育研修費)が少ない

ゆるブラック=パープル企業の特徴

こうした企業はいわゆるJTC(Japanese Traditional Company)と呼ばれる日本の伝統的企業に共通した特徴ともいえる。

①については、どんなに仕事をがんばっても同期とたいして給与も変わらず、先輩よりも低いのではモチベーションも上がりにくい。加えて昇進・昇格は3~5年の年次制限があり、昇格しないと大きな仕事を任せてもらえない。

②のような風土では、会議で反対意見を言ったり、自発的にビジネス企画の提案をしても却下されることが多く、不満が高まる。

③は会社の人事権が非常に強く、自分がやりたい仕事や職務があっても希望が叶えられず、意に沿わない仕事や転勤を強いられることでモチベーションがダウンする。

④の兼業・副業は社外の経験やネットワークを通じて自らのキャリアを広げる効果もある。それができない場合、自らのスキルが社内だけしか通用しない特殊スキルになってしまい、池の中のカエル化し、転職でも不利になりやすい。

⑤については、そもそも一人前とはいえない若手社員に指導役を任せること自体、本人の成長にあまり期待していない証左でもある。日本企業のOJTの機能不全が言われて久しいが、OJTの不備が新入社員の仕事に対する失望感を生み、離職につながっているのは間違いない。