15歳、丁稚奉公から始まったものづくり

時計の針を少し巻き戻そう。コルバの源流は、会長である父・禎昭さんの起業にさかのぼる。禎昭さんは15歳のとき、奈良から大阪へ丁稚奉公に出た。最初に勤めたビニール製袋もの工場から叩き上げ、15年後の1968年、30歳で独立し「桝本商店」を立ち上げた。そこで始めたのが、牛革を使った「がま口財布」の製造だった。

時は高度経済成長からバブルへ。桝本商店は商品の幅を広げ、口が大きく開く軽量なレザーポーチを開発し、月に1万個以上売れるヒット商品となった。百貨店や量販店に専用の棚が設けられるほどの売れ行きだったという。しかし、バブル崩壊とともに潮目は大きく変わる。

「10あった仕事が、ほとんどゼロになるような感覚で激減した」と武典さんは振り返る。