もうひとつ、EGには他のプロファイリングにはない大きな特徴がある。それは、思考のスタイルと同時に行動のスタイルも分析の対象としている点だ。私の場合、先述の通りコンセプト型に当てはまる。コンセプト型の特徴は創造的なことだが、すべてのコンセプト型が自分の思いつきや閃きを口に出すわけではない。黙って胸に秘めている人もいる。つまり、思考スタイルは同じでも、それを外に出すか出さないか(=行動)は必ずしも同じではないのだ。EGを創始したゲイル・ブラウニング博士はこの事実を重視して、思考と行動両方のスタイルを分析しなければプロファイリングとして不完全だと考えたのである。
行動特性を図にまとめた。自己表現性と自己主張性の違いがわかりにくいので、簡単に説明しておこう。
カラオケの場面を思い浮かべてほしい。自己表現性の強い人は、存分に歌えさえすれば満足する。一方、自己主張性の強い人は、ただ歌うだけでなく同行した人が聞いてくれなければ満足できない。焼き肉屋で他人のペースや焼き加減の好みを考慮せず、自分の思う通りにせっせと肉を焼いてくれる人も、おそらく自己主張性が強い人だ。要するに、自己表現性とは「どれだけ表現したいか」、自己主張性とは「どれだけ他人に受け入れさせたいか」を測定するモノサシだと考えればいいだろう。
こうしてEGでは4つの思考スタイルと3つの行動スタイルによってプロファイリングを行う。実際は100個の質問に答えてもらうのだが、相手や自分のタイプを特徴から見分けるポイントを前出の2つの図にまとめたので、診断してほしい。