最後に重要ポイントをもう1つ。国語の読解問題では「見直しをやらない」こと。最初に書いた答えは合っていたのに、後から直して間違えてしまうという失敗がよくあります。見直しをやればやるほど、細部に目がいってしまうからです。

迷路の中でまわりを見渡しても壁が見えるだけです。でも、高いところから見渡せば、出口までの道筋が見えてくる。「熟読」せずに「できるだけ読まない」のも、それと同じことなのです。

国語の点数をグンと上げる4つのポイント

1.まず最初と最後の段落のみ読む

・テーマは最初の段落に、結論は最後の段落にある。
・まず、最初と最後の段落を読むことで、テーマと結論をつかむ。
・テーマや結論は、「抽象的」に書かれている。
・さらに、段落の最初と最後の文は要注意。

2.次に真ん中の段落を読む

・ここには、筆者の主張を強調する材料として、具体例や対比、事実などが書いてある。
・それぞれの段落が、テーマとどう関わっているかを読み取る。
・最初と最後の1文だけでもよし。

3.思い込みは捨てよ

・答えは文中にある。
・自分の考えや意見は聞かれていない。

4.見直しはするな

・答えは、「具体例」や「事実」にではなく、「抽象」にある。
・繰り返して読むほどに、具体的なことが気になってくる。
・読み返すほどに、惑わされる。

河原利彦
茨城県土浦市で高校受験専門塾を運営。偏差値60以上の高校合格率100%を誇る。「国語力を上げるのに読書は全く関係ない」とし、40分間、氏の授業を受けるだけで、国語の成績が20点は上がるという。WebやDVDを通した授業で全国に受講者多数。著書に『子どもを第一志望に合格させた親の3つの共通点』『お母さんにしかできない 子どもの隠れた才能の伸ばし方』など。
(教える人:河原利彦)
【関連記事】
子供たちよ、英語のまえに国語を勉強せよ。
子育ての悩みを、食事で解決しませんか?【4】国語の長文を集中して読めない
子供が使えるカンタン速読術
小3&中1の体験ルポ「映像付き通信教材」の食いつき度
集中力は遺伝するの?